2010年11月30日 19:07
久しぶりの長文です。ダラダラとスイマセン。汗 ・・・あっ! 気が付けばもう明日から師走じゃないですか! ◎ブログの応援、何卒宜しくお願いしますー! → ブログランキング現在の順位は?
国際情勢が慌ただしい昨今ですが、
農業界ではTPPに関する報道が続いています。
しかしながら、そもそも当事者である農家が、
報道に翻弄され過ぎている所もあるのではないかと思う時があります。
まず、自分の経営・作物を取り囲む環境を把握せねばと。
例えば、米・野菜・果樹などを栽培している農家さんの中にも、
自分の育てている作物に現在幾らの関税が掛かっているのか?
自分の育てている作物は現在どれ位の量が、どの国から輸入されているのか?
ちゃんと把握できていない農家さんもいるのではと思います。
・・・まぁ、私のことですが! 調子のってスイマセン!
そこで少し調べてみました所、「インターネット時代バンザイ」ってな具合に
最低限の情報はネットで検索できました。
財務省関税局のサイトにて現在の各作物の関税率が分かります。・・・こちら。
主だった野菜は大体基本関税が5~10%くらい(ネギも関税は5パー)。
芋類などは20%前後の関税が多いです。
コメの関税については、野菜の様にパーセントではなく
もみ・玄米・白米・砕米に関わらず1キロあたり402円がかかります。
コメの場合よく700%以上の関税がかかっているとか報道されますが、
それはコメの国際価格をもとに関税率を逆算した数字でして
実際の関税は1キロ当たりの従量制なんだそうです。
ってことは、関税が%で決まる野菜は輸入する各国の野菜の価格によって国ごとに税額が
変ってくる訳ですから、モノが安い国は関税も安くなります。
つまり、関税額的には物価の安い国が有利。
がしかし、関税がキロ当たりで固定されているコメに関しては、
価格が高い国も安い国も、等しく輸入の際にキロ402円の関税が掛かる事になります。
って事は、物価の高い国には関税額的に有利ってことじゃない?
そもそも何故コメは従量制なんだろう?誰がどんな理由で決めたんだろ?
うーむ、私の勉強不足もありまして、関税の世界は知らない事が沢山です。
さて、次は各作物の輸入状況の把握です。
あれこれやるとキリが無いのでネギを例に調べました。
調べ方は先ほどと同じように財務省関税局のサイトで行います。
各作物の品目コードを打ちこんであーだこーだします。
そこで表示される輸出国ごとのネギの量・価格など、数字を表にまとめてみました。
※価格や流通量の比較対象として、青果取扱量日本一の大田市場のネギデータを
日本代表として欄にまとめてあります。(日本の平均価格欄は大田市場の1㌔価格です)
2009年のネギ輸入状況。

2010年のネギ輸入状況。

ネギは中国だけでなく、韓国・ベトナムからも入ってるんですね。
どの国から、いくらで、どの時期に、どれだけ輸入されてるかって知るだけでも、
今後の経営を考える上で参考になります。
ちなみに、今年は野菜不足の影響から中国産が盛り返してますが、
ここ数年は中国産野菜の日本への輸入は減り続けています。
その理由は、中国自身の消費の増大と、中国にとって日本よりも
欧州が魅力的な市場になった事が背景にあると言われています。
それらの情勢や現在の課税を考えると、青果物(中でも関税率の低いもの)は
比較的他国との貿易自由化による影響が少ないと思われます。
米に関しては、やはり大幅な価格下落は避けられないでしょう。
今一番気になるのは、TPP締結した後の水田経営はどうなるかと言う事。
悲観的な声が多い中、私自身はTPPに反対しつつも、長い目で見れば
日本の農業が変わる転機にもなるのではないかと期待してる面があります。
国際米価が上がり続ける中で、世界は穀物の増産に全力を上げています。
減反政策なんてやってるのは日本だけです。
国内米価を維持する為の政策も確かに大事だけど、世界の米が入り乱れる時代を
生き残る為に、今こそ日本の稲作を見直す時でもあるのではないかと。
今後数年は稲作農家にとってかなり厳しい過渡期になると思うけど、
その後は必ず日本の水田経営の新しいモデルが出来上がると思います。
近い将来、減反政策も無くなるんじゃねーかって私は思っています。
「今後の米農家はどうなるんだろう?」ってお話については、
農業ペーペーの若造なりに思う所を、また後日書きたいと思います。
ちなみに、農業経営者という雑誌の来月号にてTPPの特集をやります。
この雑誌は毎月読んでいるのですが、来月の特集は今から凄く楽しみです。
皆さまも、書店で見かけましたら是非手にとって見て下さいませ~。
各ブログランキングに参加しています!

ポチって押して貰えるとランキングの順位に反映されます(各1日1クリックのみ)
ブログの励みになります。何卒、応援宜しくお願いします!
(1クリックで10ポイント加算されます。デカイ!)
国際情勢が慌ただしい昨今ですが、
農業界ではTPPに関する報道が続いています。
しかしながら、そもそも当事者である農家が、
報道に翻弄され過ぎている所もあるのではないかと思う時があります。
まず、自分の経営・作物を取り囲む環境を把握せねばと。
例えば、米・野菜・果樹などを栽培している農家さんの中にも、
自分の育てている作物に現在幾らの関税が掛かっているのか?
自分の育てている作物は現在どれ位の量が、どの国から輸入されているのか?
ちゃんと把握できていない農家さんもいるのではと思います。
・・・まぁ、私のことですが! 調子のってスイマセン!
そこで少し調べてみました所、「インターネット時代バンザイ」ってな具合に
最低限の情報はネットで検索できました。
財務省関税局のサイトにて現在の各作物の関税率が分かります。・・・こちら。
主だった野菜は大体基本関税が5~10%くらい(ネギも関税は5パー)。
芋類などは20%前後の関税が多いです。
コメの関税については、野菜の様にパーセントではなく
もみ・玄米・白米・砕米に関わらず1キロあたり402円がかかります。
コメの場合よく700%以上の関税がかかっているとか報道されますが、
それはコメの国際価格をもとに関税率を逆算した数字でして
実際の関税は1キロ当たりの従量制なんだそうです。
ってことは、関税が%で決まる野菜は輸入する各国の野菜の価格によって国ごとに税額が
変ってくる訳ですから、モノが安い国は関税も安くなります。
つまり、関税額的には物価の安い国が有利。
がしかし、関税がキロ当たりで固定されているコメに関しては、
価格が高い国も安い国も、等しく輸入の際にキロ402円の関税が掛かる事になります。
って事は、物価の高い国には関税額的に有利ってことじゃない?
そもそも何故コメは従量制なんだろう?誰がどんな理由で決めたんだろ?
うーむ、私の勉強不足もありまして、関税の世界は知らない事が沢山です。
さて、次は各作物の輸入状況の把握です。
あれこれやるとキリが無いのでネギを例に調べました。
調べ方は先ほどと同じように財務省関税局のサイトで行います。
各作物の品目コードを打ちこんであーだこーだします。
そこで表示される輸出国ごとのネギの量・価格など、数字を表にまとめてみました。
※価格や流通量の比較対象として、青果取扱量日本一の大田市場のネギデータを
日本代表として欄にまとめてあります。(日本の平均価格欄は大田市場の1㌔価格です)
2009年のネギ輸入状況。

2010年のネギ輸入状況。

ネギは中国だけでなく、韓国・ベトナムからも入ってるんですね。
どの国から、いくらで、どの時期に、どれだけ輸入されてるかって知るだけでも、
今後の経営を考える上で参考になります。
ちなみに、今年は野菜不足の影響から中国産が盛り返してますが、
ここ数年は中国産野菜の日本への輸入は減り続けています。
その理由は、中国自身の消費の増大と、中国にとって日本よりも
欧州が魅力的な市場になった事が背景にあると言われています。
それらの情勢や現在の課税を考えると、青果物(中でも関税率の低いもの)は
比較的他国との貿易自由化による影響が少ないと思われます。
米に関しては、やはり大幅な価格下落は避けられないでしょう。
今一番気になるのは、TPP締結した後の水田経営はどうなるかと言う事。
悲観的な声が多い中、私自身はTPPに反対しつつも、長い目で見れば
日本の農業が変わる転機にもなるのではないかと期待してる面があります。
国際米価が上がり続ける中で、世界は穀物の増産に全力を上げています。
減反政策なんてやってるのは日本だけです。
国内米価を維持する為の政策も確かに大事だけど、世界の米が入り乱れる時代を
生き残る為に、今こそ日本の稲作を見直す時でもあるのではないかと。
今後数年は稲作農家にとってかなり厳しい過渡期になると思うけど、
その後は必ず日本の水田経営の新しいモデルが出来上がると思います。
近い将来、減反政策も無くなるんじゃねーかって私は思っています。
「今後の米農家はどうなるんだろう?」ってお話については、
農業ペーペーの若造なりに思う所を、また後日書きたいと思います。
ちなみに、農業経営者という雑誌の来月号にてTPPの特集をやります。
この雑誌は毎月読んでいるのですが、来月の特集は今から凄く楽しみです。
皆さまも、書店で見かけましたら是非手にとって見て下さいませ~。
各ブログランキングに参加しています!




ポチって押して貰えるとランキングの順位に反映されます(各1日1クリックのみ)
ブログの励みになります。何卒、応援宜しくお願いします!
(1クリックで10ポイント加算されます。デカイ!)