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ブログランキング現在の順位は?最近のニュースや新聞でTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)の事が
頻繁に取りざたされています。
いち農家としては、当然このTPPの行方を非常に注視しています。
昨日ブログで触れた「コメ王国新潟のいま」は、日本の中での新潟の問題。
このTPPは、世界の中での日本の問題です。
改めてお話すると、このTPPってのは太平洋沿岸国の皆で
「互いに関税を撤廃して、貿易や投資を自由にやろうぜ。」って取り組みです。
当然外国への工業製品の輸出や、資源・製品の輸入など
色んな面で今以上の恩恵を受けることが出来る訳です。
が、しかし。
農業の分野に置いては、他国の安い農作物がなだれ込む事になる為
手放しでは喜べないのです。
※今の日本は自国の農業を守る為に、米を始め色んな作物に
高い関税を掛けて、外国の農作物の過度な輸入を防いでいます。
農業新聞では、連日TPPへの批判的な記事が文面に踊っています。
「日本の農業、更には資材や流通などの関連産業まで壊滅する」と。
一方、大衆向けの一般的な新聞などでは、
「確かに農業被害は深刻だろう、でもTPPに参加しないともっとやばい。」
的な見解も見受けられます。
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試算によると、日本が参加せず、他国に輸出を奪われるなどした場合、
20年時点で日本の輸出額が8.6兆円、生産額が20.7兆円減り、
GDPを1.53%幅押し下げることになるという。
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※新聞記事より抜粋。
歴史上、自国の農業を軽視した国は先が無いとか、
安全保障上他国に食料を委ねるのはどうなんだという議論も当然のようにある訳ですが、
どうやらTPPは世界的な流れであり、現政権もTPPへの参加、推進をはかる考えを
見せている以上、日本だけが自国の農業を守る為に参加しない事は厳しいでしょう。
机上の数値だけでいえば、TPP参加時の農業損失は4兆円。けれども、
もし日本がTPPに不参加だった場合、国の損失は4兆円の比では無いらしいです。
※これらのデータには各省庁ごとの思惑も絡んでいるらしく、実際の所はよく分かりません。
勿論、私自身はTPPへの参加はしてほしくは無いですが、
冷静に考えればこそ、今は貿易が自由化された後の日本で生き残る農家に
なるにはどうするかを頭をひねって考え抜く時にあるかと思います。
もしTPPが始まれば農業を取り巻く環境は確実に激変します。
行政・流通(JA・民間含む)・食品加工業・産地・農家みな変化を余儀なくされます。
個人農家である私も、今後の農業経営の舵取りを考えなければなりません。
TPPに農業大国である米国、オーストラリアが参加する以上、
単なる規模拡大による低コスト農業の対抗策では日本農業に勝ち目は無いです。
関税の自由化を逆手にとって、オランダの様に
高付加価値農産物生産の力を高めて農産物輸出大国を目指すのか。
北欧の農業国の様に、「消費者が自国の国土保全や産業保全を考えて、
輸入品よりも高い国産品を選ぶ」。そんな意識作りに国を挙げて取り組むのか。
一部の欧米国家の様に、消費者による農作物価格の維持で農業を支えるのではなく、
国による補助金政策で国内農業を維持するのか。
これから訪れる大きな選択は、生産側だけでなく消費側も一緒に考える問題です。
是非、今後の日本農業がどうあるべきか考えながら、一緒にTPPの行く末を
見守って頂けたらと思います。
最後に。
私個人としては、個人需要についても、加工や飲食業などの業務需要に関しても、
安い外国産農作物が入ってくることで買う側に選択の自由が増す事は良い事だと思います。
キレイ事だと言われると思いますが、どの道、選択肢を排除しなければ
買って貰えないものしか生産出来ない日本農業であってはならないと思うからです。
日本が国としてTPPへの考え方を表明するのは、
11月13日、APECでの首相の発言になると言われています。
あと2週間ちょい。
来年以降の営農計画を練り直すのは、
来月のニュースを見てから行いたいと思います。
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