この記事は数日前に書きましたが、関東では今まさに沢山の方が大雨の被害に会われているとの事。 被害が軽微で済む事を祈ります・・・! 何卒、応援をー! →
ブログランキング現在の順位は?今月号の農業経営者では
「長雨・冷害に負けないリスク管理術」て特集されていました。

やはり近年は自然災害による農業経営の被害は全国的に増えており、
その対応が利益に大きく影響を及ぼします。
石井農園も春の天候不順で稲作・畑作ともに作業が遅れ、
スケジュールは乱れるわ苗の状態は悪くなるわで散々でした。
そしてこれからの時期怖いのが「雨」です。
去年も度重なる大雨でネギ畑が水没。 生育不良に繋がりました。
同じ失敗をしてはならんと畑には去年以上に排水用のめいきょを施し、
暗渠などの新たな排水対策を行う為の勉強も行っています。
しかし、ある事に気付いたのです。
「私がどんなに自分の畑を改良しても、排水路が溢れたら意味が無い。
そもそもこの地域の排水能力はいかほどなんだろか?」と。
私は転作田(元田んぼ)を使って野菜の栽培を行っている為、
基本的に排水不良に陥り易いです。
また、畑の前後には用水路(給水用)と排水路がありますが、
去年の夏の大雨では排水路の水かさが増して畑に水が逆流し、
ネギが水没する事が何度かありました。これは大問題。
まずはこの状況の原因(排水路の能力)を把握せねば。
って事でリサーチ。
私達の地域の田畑をめぐる排水路はやがて一本の大きな排水路に集約されます。

そしてその水は弥彦山脈の南手にそびえる国上山の地下を走る
隧道(ずいどう)を通って海に流れ出ます。

問題はここです。
この隧道入口に設置されている水門の開閉状況と
処理(排水)能力を調べる必要があります。
一応ネットで調べると、この水門は最大47m3/sの排水能力があり、
これは学校の25mプールの水を10秒以内に空っぽにすることができるほどの能力
なんだそうです。
しかし、それが排水路に集まる水量に対して十分なのかが分からない・・・。
なので私達の地域の土地改良区(水路や農道、農地の区画整備等を行う法人)へ伺い
お話を聞いてきました。 担当さんはとっても丁寧で凄く良い人。
なんでも、水門のコントロールは地区内数か所の雨量観測地のデータを元に
24時間体制で管理されており、既定の水量(農繁期は5.85M)を超えたら
水門を開いて排水を行うとこのと。
おお。万全の体制。
でも、ならば何故水路の水があふれるのですか?
それに関しても担当さんは丁寧に教えてくれました。
当初この隧道は、50年に1度の大雨にでも耐える様に設計され1991年に開通しました。
しかしそれは、設計の行われた年から更に溯って50年のデータであり、
亜熱帯化が進んだ今の日本の集中豪雨には対応しきれない時があるとの事でした。
※設計時の大雨の想定ラインは3日間の合計雨量で270ミリ。
そして局所的な集中豪雨が起きた場合、一時間の雨量が50ミリを超えると
排水量を降雨量が上回るらしい。 ちなみに、ゲリラ雷雨は時間100ミリ位降ります。
さらに、
去年の様に狭い範囲に集中して雨を降らすゲリラ雷雨などが起きた際も
雨量観測機が設置されていない地域の場合、水門開閉の対応が遅れる事が
あるとの事でした。
そのような突然のゲリラ雷雨などが起こった場合の対策としては、
水門の管理者に直接地域の農家から連絡をして水門の開閉を依頼する事が可能だそうです。
いやー、物凄く勉強になりました・・・!
背景の情報や体制を知ることで、かなり納得出来ました。
もっと早く相談に来て教えてもらえば良かった!
そして、やっぱり環境が変って来てるんだって事を、改めて感じました。
とにもかくにも、凄く親身に教えてくれた、土地改良区の職員さんに感謝。
本当にありがとうございました。
そして、今後私に出来ることとしては、
「大雨は基本起きる。畑の野菜は基本水に溺れる」リスクを常に考えながら
これからの作付け・栽培技術を磨いていく事なんだと思います。
ネギは特に湿害に弱いから・・・平床栽培の勉強や、
高台の農地が確保できないか思慮をめぐらせてみます。
一先ず、今年は大きな被害が出ない事を祈ります。
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