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東京はやっぱりおしゃれな街だ!と痛感させられた田舎者です

2023年07月23日 13:05

先日、東京へ行ってきました。
いろいろ回ったのですが、その中でも印象的だったことをまとめます。

まずは東京駅目の前、八重洲にあるYANMAR TOKYO(ヤンマー東京)
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あの農機具のヤンマーが大都会の真ん中に作った情報発信拠点とのこと。

中に入るとまずお米。
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でもっておしゃれでキラキラな空間。
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右奥に見えるヤンマーのトラクターがまるでショールームに並ぶ高級車のよう・・・
※実際トラクターは高級車くらいの価格するモノも多いです

米作りの歴史が動画で説明されていました。
農家でなくともわかりやすく、農家が見ても面白い内容でした。
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その後移動して、台東区・蔵前にある 結わえる・本店 さんへ
「寝かせ玄米」のランチを食べに行きました。
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休日だったこともあり、お店の前には行列が。
しばらく待ってお店に入った私。店内もとってもおしゃれな空間。

私  「すごい人気ですね。やっぱり週末は混むのですね」
店員さん 「いえいえ、平日も週末も関係なく毎日こんな感じですよ~」

まじか。東京恐るべし。

しかしながらランチを食べて納得。寝かせ玄米、美味しい!
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評判通りもっち餅でした。
まるでおこわみたいですが、玄米を熟成させたことでこうなるなんて驚きです。

このお店(会社)は、
玄米美味しい➡玄米食べる人が増える➡この中のいろんな社会問題解消!
というビジョンをもって活動されています。率直に言って素晴らしい。
私も農家として高い志を持たねば。


東京は人もモノもたくさんあって、とにかく刺激的です。
今回もいい経験になりました。 

この刺激を胸に、一路新潟へ帰ります。
東京駅から弥彦の私の田んぼまでをまとめた動画で締めます。





視察研修「諸橋弥次郎農園」さんへ。

2013年11月23日 22:44

先日、地域振興局主催の視察研修で
「諸橋弥次郎農園」さんへ行ってきました。

諸橋弥次郎農園さんは六次化(漬物・餅などの農産加工)、
農家レストラン、多品目栽培と多様な販路、若手農家の育成・・etc。
栽培技術の高さは勿論の事、様々な取り組みで県内でもとても有名な農園さんです。

研修の最初は、昼食から。
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食事を頂く会場は園主(諸橋さん)のお家なのですが、
なんとその建物は築100年を超える国登録の有形文化財!

いろりがあって、庭園を眺められる座敷はなんとも居心地のよい空間でした。

お料理には野菜中心のメニューが並びます。
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季節を感じさせてくれる献立です。
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お食事を頂いた後(美味しかった!)、諸橋さんの案内で
畑や加工場など農園を案内して頂きました。


土工栽培の苺ハウス(勿論品種は越後姫)。
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冬季出荷予定の白菜。
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同じく冬季出荷予定の人参。
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時期が秋と言う事もあり、圃場は晩秋~冬に向けて出荷される野菜たちが中心でした。

畑で私達に農園の説明をしてくれる諸橋さん。
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苺ハウス(9棟!)などの栽培施設も有している諸橋さんですが、
設備投資や維持コストも考え、冬場の出荷物に関しては
利益率の高い(生産コストが抑えられる)露地野菜に更に力を入れたいという
お話をされていました。

その後、昼食を頂いた母屋に戻り、
農園の経営概況や経営方針のお話や質疑応答などのお時間を頂き、
更に諸橋弥次郎農園さんで働いているスタッフの皆さんとも
お話をさせて頂きました。

諸橋弥次郎農園さんでは栽培品目の多さや
加工・レストラン・観光農園(苺)など様々な事業がある事で
作業もとても多忙で忙しいのでは・・・と思っていましたが、
そういった多様な取り組み~新しいことへのチャレンジが
むしろ日々の仕事のやりがいに繋がっている印象でした。


自分ももっと積極的に、新しいことへ挑戦する姿勢を
持ち続けよう!と改めて感じる研修でありました。

お忙しい中お時間をくれた諸橋さん、スタッフの皆さま、
本当にありがとうございました! 
(昼食もごちそうさまでした!)




最後にひとつ。

諸橋さんのご自宅の座敷には、とても「熱い」書があります。
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なんと松岡修造さんの書!

ご本人にお会いしたことは無いのですが、
その書からも気合いが伝わってくるようでした!
私ももっと頑張ろう・・・!

直売所向け野菜の栽培・販売研修。

2013年03月30日 21:33

先日、地域振興局が主催する「直売所向け野菜の栽培・販売」研修に参加してきました。

近年成長著しい直売所マーケットでの販路拡大・新たな参入を推進すべく、
直売所を中心とした野菜栽培・出荷を行っている指導農業士のベテラン農家さんが
先生となって、主に青年農業者などを対象に研修を行いました。
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最初は会議室にて先生や参加者の自己紹介などを行い、
ついで近年の直売所での消費者志向、品種などトレンドの勉強、そして
品目別作型表をもとに栽培に関する座学を行いました。


その後は実際に指導農業士の先生の圃場へ移動し、
育苗を行っているハウスにて播種や苗管理の実際について講義。
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更に圃場にて各作物ごとの圃場管理や、霜・風などの対策、
マルチ・トンネル・保温資材の活用方法などを講義して頂きました。
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講師の先生の話はどれも豊富な経験から生み出されたとても価値のある話で、
とても勉強になりました。

特に、「春にはいつ位まで霜対策が必要」とか、
「トンネル除去のタイミング」などは、ただ作型表を見るだけではなく
実際に何十年も農業を経験してきた人の経験則として話を聞くと
腹の落ち方(腑の落ち方)が全く違って伝わってきました。

指導農業士の先生の話や圃場は、ワクワクが沢山詰まっておりました。
今後も年に数回のペースで研修会を開催する予定とのこと。
今から既に次回の研修がとても楽しみです。

お忙しい中指導してくれた指導農業士の先生、
研修を企画してくれた普及員さん、ありがとうございました!

昭和村へ視察に行ってきました。 その③

2012年07月24日 05:44

昭和村農業視察ツアー 後編。

最後に視察に訪問させて頂いたのは「農園星ノ環」さん。

昭和村で小松菜・ほうれん草・レタスなどを栽培している農業法人さんです。
※冬季は前橋の方でブロッコリーも栽培されております。

こちらでも栽培品目・面積などの農園概要や会社の歴史を聞かせて頂き、
圃場や作業場の見学をさせていただきました。

そしてその後は市内へ移動して居酒屋さんで一緒に夕食を頂きました。
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写真は農園星ノ環の代表をされている星野さん。
凄く気さくな方で、とても親切にして頂きました。(ありがとうございました!)

星野さんとは食事を共にしながら、農業について色んな話をしました。

・農業経営は経理をしっかり見れるかどうかが大事。
・儲ける事(利益を出す)意外にも、「何のために農業をしてるのか?」って
 理由を自分の中にしっかり持つ事が大切。
・新しいことにチャレンジし続ける。そして実績を出す事によって、
 良いやり方、考え方が地域に広がっていく。
・雇用を生む使命。  ・・・etc。

まだまだ未熟な私は考えさせられる事が沢山ありました。
もっと強い意志をもって農業をしていかないと!・・・って改めて感じました。


星野さんや昭和村の方達と話していると皆活き活きしていて、
農業って仕事は本当に素敵な仕事なんだって感じる事が出来ました。

また、農業が衰退しているとか、後継者がいないとか、儲からないとか、
耕作放棄地が増えているとか、農業に対するネガティブな雰囲気は全然なかったです。

個々の農業者が活き活きと農業に取り組み、地域全体の農業が盛り上がっている。

私の地域もそうありたいし、その為には地域の農業に良い影響を
与えていけるように、自分が出来る事をもっと頑張らねば。



昭和村の視察ツアーはとてつもなく濃厚な一日で、
物凄く沢山の刺激を受ける事が出来ました。

昭和村の皆様、そして研修を企画してくれた斎藤さん、
本当にありがとうございました!

昭和村へ視察に行ってきました。 その②

2012年07月20日 22:43

昭和村農業視察ツアー、中編。

昭和村インターを降りてひとしきり周辺をドライブしながら
畑や作物を見学した後、最初の視察先へ訪問しました。

グリンリーフ株式会社・赤城高原農場。
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こちらは以前に講演を聞かせて頂いた澤浦社長の会社です。
澤浦さんの本は凄く参考になる事が多く、今でも時折読み返しております。

グリンリーフでは有機野菜の栽培、そして
こんにゃくや漬物などの加工品の製造を行っています。

今回の視察では会社概要や農場の取り組み等をお聞かせ頂いた後、
加工場、作業場、保管施設、圃場などを見学させて頂きました。

また、グリンリーフにはグループ企業の「野菜くらぶ」という法人があり、
こちらでは沢山の農家や法人が皆で協力してスーパーや生協などへの
契約栽培に取り組んでいます。



そしてその野菜くらぶの取り組みへ参加されている農家(農業法人)さんの
農場も紹介して頂きました。

紹介して頂いたのは、主にレタスを中心に栽培されている竹之内さん。
そして、主にほうれん草や小松菜などを中心に栽培している宮田さん。
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写真は竹之内さんとレタス畑。

お二人は共に法人化されていて従業員や研修生の方々と
農業に取り組んでいるのですが、どちらの農場もとにかく栽培面積が凄いのです。

レタス11ha、非結球レタス7ha、小松菜10ha、加工キャベツ6haなど・・・・。
経営面積を聞いていると、どれか一つの品目だけでも物凄い数字です。

一体これだけの面積をどうやってこなすのですか!?
と驚きましたが、巨大なトラクター、連携の取れたスタッフ、
的確な育苗スケジュール、そして野菜くらぶなどの販売体制により
円滑に農場が回っている事が分かりました。

大産地の凄さは話には聞いていたけれど、やはり実際に見に来て、
直に話を聞く事は自分の考え方をひっくり返す程に刺激のある体験でした。

百聞は一見に如かずです。

ちなみに、私達が見学に行った時期(7月上旬)はレタスなど
高原野菜の収穫繁忙期でございました。
※朝の収穫は三時、四時から行われます。

そんな忙しい時期にも関わらず、見学先の皆様は
本当に丁寧に案内をしてくれて感激でした。

本当にありがとうございました!



後編へつづく。


昭和村へ視察に行ってきました。 前編

2012年07月16日 22:29

先日のお話ですが、常日頃お世話になっている先輩農家の斎藤さんと、
農業視察研修へ行って参りました。 その行き先はと言いますと・・・。

こんにゃくと高原野菜の大産地、群馬県赤城村です。
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レタス畑の広さがハンパ無い。
※昭和村の詳しい情報は公式ホームページをどうぞ。

新潟(厳密には燕三条)からは高速を使って一時間半で到着。
意外と近くて親近感!ですが、見える景色は新潟の田園風景と全く違って
見渡す限りの畑・畑・畑です。


そしてなんといっても土が違う。
P7030014.jpg
昭和村は地域の大部分が火山灰土との事ですが、
土には本当に沢山の軽石が交じり、その隙間を細かい粒子の
黒い土が埋めている感じ。 そのぶん水はけは凄く良さそう。


昭和村は戦後に開拓された村で、入植当時の人々は
物凄い苦労をしてこの村・畑を作り上げたんだそうです。

開拓一世は「養蚕」、二世になって「こんにゃく」、
そして三世の現在は高原野菜と、時代に合わせて産地の形も変えてきました。

昭和村では凄い農業法人、そして素敵な農業経営者さん達に会う事が出来ました。
そのお話は、今後中編・後編にてお届けしていきたいと思います。




新潟やさいじく、第三回。

2012年07月04日 22:14

先月、3回目の開催となる「新潟やさいじく」に参加してきました。

これは新潟で活躍する野菜ソムリエさん達が企画する、
新潟の農業と野菜を学ぶ為の勉強会です。
※前回参加した第一回のやさいじくの模様はこちら。


イベントの内容は3部で構成されており、
一時間目は野菜ソムリエ木村さんによる「野菜の講座」。
今回のテーマは無農薬野菜、有機野菜について。

二時間目は「ゲスト農家さんを招いてトーク」。
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なんと今回のゲストは新潟を代表するトマト農家、曽我農園の曽我さんでした!

就農する迄、そして就農してから、ブログや本の出版など、
曽我さんの今に至る経緯や、トマト作りへの情熱などをお話してくれました。

やっぱり、曽我さんは本当にかっこいい農家さんです・・・!



三時間目は、グループディスカッション。
今回は農業・農作物の価値を伝える方法としての「体験」をテーマに議論しました。

このイベントには野菜ソムリや農家など、農業・野菜に関連した職業の方だけでなく、
農業に興味を持つ様々な方達が参加していて、議論の内容も
色んな意見やアイデアが飛び交っていました。


そしてイベントではゲストで登場してくれた曽我さんのトマトの試食もありました。
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曽我農園を代表する農作物である「金筋トマト」。

既に販売シーズンを終了していたのですが、最後のトマトを
このイベントの為に用意してくれていたとの事です。

シーズン外の為に、もっとも美味しい時期を過ぎている事でしたが、
それでも曽我さんのトマトは格段に美味しかったです・・・!


今回のやさいじくも、とても勉強になる内容でした。

野菜じくは毎月開催されています。
新潟の農業・野菜に興味のある方、お勧めのイベントですよ。

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有機農業勉強会。

2012年06月30日 22:24

先日、農業青年クラブ(4H)の主催する研修会がありました。

株式会社ジャパンバイオファーム代表の小祝さんによる、
「有機栽培の基礎 多収穫&高品質」という講演を聞いてきました。
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※小祝さんは有機農業や土壌診断のコンサルや様々な講演会を行っている方で
 

講演では、植物生理(光合成によってエネルギー・炭水化物を生み出す流れ)を把握し、
炭水化物の生成を盛んにする事で病気・虫に強い植物体を作り、糖度や栄養価等が
高い付加価値のある農作物を生産しつつ、更に収量も上げて行く!・・・・為の、
基礎の部分を学ばせて頂きました。

その他にも、小祝さんが関わってきた有機農業者の経営事例の紹介や
土壌診断の重要性について(実際にクラブ員のハウスの土を用いての土壌診断実演も
して頂きました)などなど、講演の内容に私は終始引き寄せられっぱなしでした。

いやー、凄い。

今まで有機農業については、難しい・大変・食味や収量が確保できないなどの
ネガティブな先入観を持っていた部分がありましたが、科学的な視点からの説明に
目から鱗が落ちまくりでした。

今回の勉強会で学んだ内容は植物生理をしっかり理解することで
良い作物を沢山収穫する為の基礎なので、有機だけに限らず、通常の栽培における
勉強としても凄く有意義なものでした。


農業ってのは良いモノを作るだけではダメで、沢山作るだけでもダメで。
「良いモノを沢山作る」事でやっと利益が出せるって事を改めて感じた一日でした。

自分はもっともっと勉強しなければいけないって事も痛感した一日でした。汗
もっと頑張ろう! 私!

そして講師の先生、研修会を運営してくれた4H役員の皆さま、
素敵な研修をありがとうございました!

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新潟やさいじく。

2012年04月30日 22:36

先日、新潟市内野駅前にあるツルハシブックスの2F、
レンタルカフェCopoCopoさんへ行ってきました。
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目的は新潟で活躍する野菜ソムリエさんの木村さん、山岸さんが企画する
新潟の農業、野菜について学ぶ「新潟やさいじく」というイベントに参加するため。

やさいじくの「じく」っていうのは、学びの「塾」と、「軸」となる人材を育てたいって
想いの二つの意味からつけられてたそうです。
P4260131.jpg
集まった人たちは野菜ソムリエ、農家、直売所関係者、大学生などなど
野菜に関する興味を持った様々な人が集まりました。


イベントの内容は3段階で構成されており、
一時間目は野菜ソムリエ木村さんによる「新潟の野菜の講座」。
二時間目は「ゲストと野菜ソムリエ山岸さんのディスカッション」。
三時間目は「前段の内容を踏まえて参加者で交流会」といった流れ。
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二時間目のゲストは毎回変わり、農家、直売所店長、流通関係者、青果店など
農業・野菜に関わる様々な職種の人が登場します。

私は今回ゲスト農家として参加させて頂き、
「生産者の発信力を強化する」というテーマで、山岸さんとお話させて頂きました。

内容はブログによる情報発信についてや、野菜ソムリエさんなど農業に携わる
パートナーと連携することでもっと魅力的に情報発信する事は出来ないか、
農家的には情報発信を強化する為にどの様な支援があったら嬉しいか、
農家が参加するイベントをよりよく運営するにはどうすればいいか・・・・など。

山岸さんがお話をリードしながら質問を投げかけてくれたことで、
私も色んな事を考えるきっかけになりました。。

また、木村さん・山岸さんのお話だけでなく、参加した多くの方達の
意見や感想なども勉強になり、とても学びの多い時間を過ごす事ができました。

当日会場でご一緒させて頂いた皆様、ありがとうございましたー!


新潟やさいじくは今後も定期的に開催していく予定との事。
新潟の農業や野菜に興味のある方には、是非、お勧めのイベントです!


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斎藤農園さんの畑を見学に。

2012年04月25日 20:56

先日、日頃からお世話になっている斎藤農園さんの畑を見学に行ってきました。
斎藤さんは新潟県三条市で露地野菜を中心に栽培している農家さんです。

自分よりも少し年上の先輩農家さんなのですが、大学在学中から県内外の
農業法人を訪ねて研修を行い、アメリカへ農業留学も。
卒業後は県外の農業法人(全国的にも有名な法人)に修行に行って、
その後に実家の農業を継がれました。 

なので、私よりも遥かに農業経験値の高い大先輩なのです。

斎藤さんの経営作物はお米、枝豆、ほうれん草、キャベツ、かぶ(漬物加工も行う)。
それらを組み合わる事で露地中心での周年栽培を行っています。
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写真は枝豆を栽培している畑です。

トンネルの中には枝豆の苗達。
P4230099.jpg
この畑の枝豆は早ければ6月末あたりからの出荷になりそうとのこと。


こちらはキャベツ畑。
P4230101.jpg
斎藤さんが農業をしている地域はキャベツやほうれん草の栽培が盛んで、
キャベツについては新潟県内では最大クラスの産地です。

先日の大風の被害は斎藤さんの畑でも凄まじく、トンネルが飛ばされたり、
折角植えたキャベツの苗がダメになったりと様々な影響があったそうです。
P4230103.jpg
写真の苗は大風の後、新たに植え直した苗とのこと。
今度は無事に育ってほしい・・・!

こちらはほうれん草の畑。
P4230107.jpg
写真左側は早播きをした列で、不織布でトンネルをつくって保温を行っています。

その後、写真の中央部、更には写真の右側へと時間差をつけながら
種まきを行う事で、長期に渡ってほうれん草を供給できる様に管理しています。

写真はまだ幼いほうれん草の苗。
P4230105.jpg
このほうれん草達は市場出荷だけに頼らず、
地域の学校給食やスーパーへの契約出荷など複数の販路を確保することで
価格を安定して栽培出来るように取り組んでいるとの事でした。


斎藤さんの畑はすごくきれいで、めいきょや畑のこう配などの
排水対策なども徹底されており、見学させて頂きとても勉強になりました。

また、斎藤さん自身も凄く意識の高い方で、どうすればもっと
農園を発展できるかを常に考えていて、お話を聞かせて貰っているだけで
こっちのモチベーションも上がってきます。


今回はまだまだ作物が畑に少ない春先という事もあり、
「もっと温かくなって畑が一層賑やかになったらまたおいで」と言って頂きました。
なので、必ずまた見学に伺いたいと思います・・・!

お忙しい中、ありがとうございましたー!

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苗屋さんへ見学に。

2012年02月29日 23:42

先日、お世話になってる業者さんの紹介で新潟市の砂丘地域にある
新潟育苗センターさんへ見学に行って参りました。
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新潟市の西蒲区~西区にかけての砂丘地域は県内最大の野菜産地で、
兼ねてからこの地域の園芸について勉強したいと思っておりました。

そしてこの地域では苗生産業もとても発達しておりまして、
その現場を見学できるとあって、私はとても興奮しておりました・・・!


苗を生産するハウスはとても大きく(広く)、温かいです。
DSC_0023.jpg
育苗エリアだけでも数棟の鉄骨ハウスから成っており、生育ステージや
作目よってハウスが分けられ、それぞれに適した環境で育苗されておりました。


苗のどれもが均一に発芽・生育していて、とにかく美しいです・・・・!
DSC_0021.jpg
徹底した水管理・温度管理などの育苗技術もさることながら、
ハウスの環境やスタッフの作業性を良くする為の設備・アイデアなども
育苗エリアには満載でした。

それによって素晴らしい苗が育てられているのですね。


その後、育苗培土の配合やポット・セルトレイの土詰め作業エリア、
播種作業のエリア、接ぎ木作業のエリア等を見学させて頂きました。

施設や作業はとてもシステマチックになっていて、
発芽(芽出し)・接ぎ木の活着といった難しい作業も高い精度で
行っていました。

接ぎ木(根っこの強い品種と、美味しい実のなる品種をくっつけて「強くて美味しい実のなる苗」を
作る作業)をした苗はくっつくまで非常に不安定で、温度や湿度に敏感です。
なので、接ぎ木をした苗専用の部屋で管理します。
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※このほかに発芽(芽出し)専用の部屋もあり。

また、育苗センターの方から色々なお話を聞かせて頂きました。
苗産業に関するお話、砂丘地域の農業についてのお話・・・etc。

苗業界では近年、ホームセンターなどで販売される
家庭菜園向けの苗が大きく伸びているそうです。

その一方で、地域の農家・農業情勢に関しては
高齢化やタバコの廃作(新潟市砂丘地域は葉タバコの産地)で
今後ますます農地が空く恐れがあるとの事でした。


今回の見学でも、とても沢山の事を勉強させて頂きました。
作物や栽培面積によっては、苗の購入・苗生産業者さんとの連携は
とても重要になると改めて感じました。

お忙しい中親身に対応して下さった皆様、本当にありがとうございました!

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農業法人経営者セミナーにて。

2012年02月19日 22:50

先日、JAバンク新潟県信連主催の農業法人経営者セミナーへ参加してきました。
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表題の通り、基本的には法人が対象の勉強会でして
参加者名簿を見ると県内の錚々たる農業法人の社名がずらり。

私は個人農家として参加させて頂いたのですが、
将来的に法人化を目指すという前提で(頑張ります・・・!)
参加させて頂きました。

そうまでして参加したかったのはセミナーの内容(講演)に
とても興味があったからです。
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講演は2部から成っておりまして、
最初の講演は農林中金総合研究所の常務取締役である鈴木さんの
「農業の構造改革と平成24年度の具体的施策について」。

続いては長野県の農業法人、株式会社永井農場の永井社長による
「6次産業化に向けた取り組みについて」という講演。



鈴木さんの講演については、まずは現在の農業情勢を把握する為の
様々なデータを紹介して頂きました。

その中から、幾つかをざっくりと抜粋します。
※資料の主なソースは農林業センサスなど。

・農家戸数の推移と見通し。
 自給的農家の数は大きく変化しないが、販売農家数は減少を続け
 2035年には2005年の半分以下まで減る見通し。
 例えば北陸の場合、2005年では21万2千戸あった販売農家数が
 2035年には10万9千戸になる見込み。
 ※販売農家とは、経営耕地面積が30a以上、又は農産物販売金額が
   50万円以上の農家を指します。

・農業経営体の経営規模の動向。 
 2005年から2010年までの増減率として、5ha未満の経営体数は減少し、
 5ha以上の経営体数は増加している。
 特に0.5ha未満の経営体の減少率は22%、対して100ha以上の経営体は
 42.1%も増加した。

・販売規模別での経営体数増の減動向。
 同じく2005年から2010年度の増減率として、
 一億円以上の経営体は9.5%増加しているのに対し、
 一億円以下の経営体は減少傾向。 
 特に販売額が100~500万円クラスの経営体の減少率は20%以上もあり
 もっとも減少している。

つまり、最も増えているのは
「面積で5ha以上、販売額で1億円以上」という農家・生産法人という事。 
 

・農業経営体の2極化について。
 全体の経営体数に占める「販売金額1000万円超」の経営体の割合は7.6%。
 しかし、「販売1000万円超」の経営体が全体の販売金額の中で占める割合は51.8%。 
 7.6%の農家が農業生産額全体の半分以上を占めてるという事。

・地域水田協議会の事務局を担当している組織の動向。
 以前は行政が事務局を行っている事が多かったが、近年は
 JA単体、もしくはJAと行政が共同で事務局を行う場合が増えてきた。
 背景としては市町村の合併による職員の減少が影響していると考えられる。

そのほか稲作を主体とする農業法人の損益状況、
農業政策における助成金体系と推進体制など、色々なデータがありました。


そしてそれら現状のデータをひとしきり見た後で、
今後の農政が向かっていく方向である農林水産省の
「我が国の食と農林漁業の再生の為の基本方針・行動計画」
そしてそれを更に推進する為の「人・農地プラン」について
解説して頂きました。


鈴木さんの説明は非常に丁寧で、さらに所々で施策の背景を
推測した話なんかも聞かせてくれて、もの凄く分かり易く話を聞く事ができました。





そしてセミナーの第二部は株式会社永井農場、永井さんの講演。

永井農場は水稲・酪農による循環型の有畜複合経営で、
ジェラート・餅・あげ餅・ワイン(共同プロジェクト)などの農産加工も
取り組んでいる農場です。

それらの取り組みが評価され、NHK・JA全中などが主催する日本農業賞にて
大賞を受賞、さらに農林水産祭(農林水産省など主催)の最高賞である天皇杯も
受賞されました。(凄い!)


講演の中では永井農場の経営概要、そして永井さんの歩んできた道、
働く人が誇りを持てる農場作り、TPPや日本の農業(人材育成・産業としての自立)に
ついての考え等のお話を聞かせて頂きました。

また、これから目指して行きたい方向のお話では、
規模拡大けでなく経営資源を活かして深化出来る展開をしたい。
自分達の生活している地域を常に意識しながら「ゆたかな地域」のお手伝いを
農業者として考えながら歩みたい・・・etc、といったビジョンを聞かせて頂きました。

講演を聞いて、永井農場やその商品がとても魅力的に感じました。
そしてその農場を育ててきた永井さんは、物凄く素敵な方でした。

自分も、素敵な農園を作っていきたい・・・!


全体で3時間20分のセミナーは、とても充実していて
あっという間に感じました。 とても勉強になった1日でありました。 

講師の皆様、関係者の皆様、ありがとうございましたー!


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西蒲農業を語る会にて。

2012年02月16日 22:23

先日、「平成23年度西蒲原農業を語る会」に参加してきました。
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これは年に一回、西蒲原地域(旧西蒲原郡・現新潟市西蒲区)の農業について
指導農業士・青年農業士・4HC・生活アドバイザー、関係機関(市役所・産業観光課、
農業委員会・農協・地域振興局)など様々な人が集まって意見交換するものです。
※去年の語る会の様子はこちら。 主なテーマは「農と観光」でした。


このイベントでは毎回ゲストにお越し頂いて講演して貰うのですが、
今年は長野県の農業法人「トップリバー」の嶋崎社長でした。
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嶋崎社長は以前、カンブリア宮殿に農業法人の経営者として出演され、
自社の経営について書かれた書籍も発行しています。

トップリバーについても、徹底した契約栽培や人材育成の実績から
全国的にもとても有名な農業法人であります。

私は嶋崎社長の本をかねてから読ませて頂いていた事もあり、
ご本人の講演を生で聴けるこの日をとても楽しみにしていました・・・!


講演の内容はトップリバーの会社概要から、生産+販売(営業)の重要性、
組織運営、人材育成・・・etc。 そのどれもが凄く濃厚なものでありましたが、
自分の中で特に印象に残った点は仕事のモチベーションについてでした。
※以下は、若干自分の中で噛み砕いているので、直接の表現とは異なります。


若いウチはとにかく働くべし。
具体的には、年間4000時間は働く。

今の日本を若い世代が支えていく意識を持たなければならない。
日本を支えるという事は、税金を納めるという事。
沢山働いて、沢山稼いで、国を支えなければいけない。

また、若い世代は地域を支える意識も持たなければならない。
もっとも効率的に農業で所得を得るには家族経営を追求する事が一番良い。
けれども、それだけでは地域を支える事は出来ない。

組織農業・大規模な農業を行い、雇用を生み出していかねばならない。
それにより、動かすお金は増えるが経営者の所得は思うように伸びないだろう。
それどころか自分の時間は減り、日々のプレッシャーが増える事になるだろう。
その環境の中にやりがいを感じ、これからの時代で戦える農業経営を
目指さなければならない。

とのこと。

もちろん、農業には多様な形があって色んな経営者・経営スタイルが存在し、
必要とされ、これからもそうあり続けると思います。ですが、今回の講演で感じた
「地域を担う責任、組織を担う責任」を持った「農業経営者」が
これからもっと増えていかねばならないという事も改めて考えさせられました。



さらにその後、新潟県の農林水産部長より
「新潟県農業政策の方向について」という講話がありました。

講話のはじめ、農家数の減少、高齢化の進行、農地の動向(耕作放棄地増加)、
農業産出額の動向(米は減少傾向、園芸は近年微増)・・・etc、
新潟県の現状についての説明がありました。

そしてそれに対する新潟県の農業政策の方針として、
県産米のブランド強化、園芸導入による複合化の加速等の
説明がありました。

また、方針のベース部分では地域農業マスタープラン
(これについては先日のブログをご参照くださいませ)に沿うような形で、
経営体への農地集積・規模拡大、担い手の確保などを県としても支援して行くとありました。



県のビジョン、そして国・農水省が描くビジョンを見ていても
今後農業が組織化、大規模化されていく流れは益々早まっていくと思います。

流れにちゃんと乗る為に、自分でかじ取りが出来るようになる為に、
農業で食っていこうと思ったらもっともっと頑張らないと駄目だと
思い知らされる一日でありました。


会を開催・運営して下さった地域振興局・指導農業士会の皆様。
そして嶋崎社長、農林水産部長を始めご参加下さった多くの皆様。
本当に勉強になる一日をありがとうございました・・・!



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魚沼研修にて。

2012年02月14日 23:26

先日、「若手農業者先進経営研修」なるものに参加してきました。
※1~2月は視察・研修会に沢山参加させて頂きました。
  それらのお話については順次お伝えしていきたいと思います。


行き先は南魚沼。
「弥彦程度の積雪で雪かき大変とか言っててスイマセン!」って位の雪がありました。
P1240023.jpg
今回の研修では、魚沼を拠点とする2人の講師にお話を聞かせて頂きました。

まず、雑誌「自遊人」を発行されている株式会社自遊人の代表・岩佐さんから
「新潟の食と農業を考える」というテーマで講義をして頂きました。

そして、元JA南魚沼の役員で魚沼米や八色ブランドといった産地振興を
されてきた指導農業士の上村さんから「南魚沼発、産地戦略と若手農業者の可能性」という
テーマで講義をして頂きました。



岩佐さんからは世界の中での日本米(日本農業)のポジション、
そして日本の中での新潟米のポジションを踏まえて
自分達がどのように動かなければならないか。

農地を集約した大規模化を目指すか、
ほかとは全く違った付加価値を付ける事で戦うか、
どちらかに経営の方向を決めていかなければならない事。
(中途半端な位置ではいけない)

どの様に付加価値を付けるか、ブランディングして行くか、
顧客(もしくは潜在的な顧客)にどの様に情報発信して行くか。
などのお話を、事例を交えながら講義して頂きました。



上村さんからは、南魚沼という産地がどの様にしてブランドを作り、
維持し、発展させてきたかを教えて頂きました。

さらにそういった戦略を練る上で「先を見る力」の重要性もお話してくれました。

これから世の中がどの様に動くか、政治・経済がどうなるかを読む事は
産地戦略、そして個人の経営においてもとても大事だと。

人脈を活かして常に新鮮な情報を得ること、日々流れているニュースを
自分の中で咀嚼して、その裏側や先を読むことを心掛けているとのこと。
(実際、上村さんの人脈、そして先を読むセンスがもの凄いのです。汗)


上記に述べた以外にも、お二人からは勉強になるお話を沢山聞かせて頂きました。
(ブログでは書けないお話も沢山・・・!生でお話を聞けて良かったです)
   

そして研修の道中、お昼ごはんは「上田の郷」にて頂きました。
こちらは食事だけでなく、田植えや稲刈といった農作業や、手打そばづくりなど
様々な体験ができる施設でもあります。
P1240024.jpg
お米は勿論魚沼産コシヒカリ!
上田の郷のスグ隣の田んぼで採れたお米だそうです。
※美味しかった・・・!


研修を企画してくれた普及員さん、お話を聞かせてくれた岩佐さん、上村さん、
そして上田の郷の皆さま、ありがとうございましたー!


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スーパーマーケットインショップに関する研修会。

2012年02月10日 22:55

先日、地域振興局にて開催されたスーパーインショップ研修に参加してきました。
P2030005.jpg
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※ちなみに、スーパーマーケットのインショップってのは量販店の青果コーナーで
 「地場産野菜」などと看板の立っている売り場の事です。
 
 生産者はスーパーに手数料を払う事で、売り場で自分の
 農作物を直接販売(陳列)することが出来ます。
 ざっくり言えば、スーパーの中に農産物直売所がある訳です。
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この研修会では、まず振興局より新潟県内の農産物直売所(スーパーインショップ含む)の
現状を調査したデータについての講義が行われまして、
その後、県内の量販店でインショップを担当するバイヤーさんから
今後のインショップの事業計画や、量販店におけるインショップの現状と課題を聞かせて頂きました。


研修会に参加しての感想は、「いやー、直売所スゲー・・・。」に尽きます。

農業従事者、そして農業産出額が年々減りつづけている中にもかかわらず、
直売所関連の数字は成長著しいのです。
注目すべきは「店舗数」、「出荷者数」の伸びに対して
「年間販売額」の伸びが突出している事。これは凄いと思います。
新潟県の直売所調査資料はこちら。

バイヤーさんのお話を聞いてもインショップの勢いが伝わってきました。
その量販店の青果部門に占めるインショップ売上の比率は私が思っていた以上に大きく、
今後の地場産直野菜の拡大方針も強気(それだけ需要がある)なものでした。

直売所においては、昨今地域によって乱立による店舗の淘汰や
栽培履歴の問題(一部の生産者の問題)などが新聞などで目につく事があります。
しかし、それでもまだまだ直売所の成長トレンドは続くと思われます。


こりゃ私ももっと直売所・インショップの事を勉強して行かねばならないと感じた次第です。

ちなみに、私は直売所に興味は持ちつつも今の園芸における経営スタイルを
変えるつもりはありません。今の経営スタイルとは、市場・業務出荷中心の生産体制です。

農地面積の問題や消費地に近いかどうかとかもありますが、
一定額以上の販売計画を描いた時、少数の作物を大量生産した方がやはり
設備投資、管理技術の習得、作業工程の構築・・・etc、効率的な経営が出来るからです。

直売所で1000万、2000万(それ以上も!)を販売する猛者農業者は
全国に沢山いますが、その方達は本当に凄い農業者だと思います。
他を圧倒するレベルの農作物で直売所マーケットにおいても小品目大量生産を
成立させる方もおりますが、大多数は多品種栽培・農産加工・長期出荷などを 
組み合わせていると思います。 これには他品種を栽培する知識や同時進行で
複数品種の複数作業を行っていく作業センス・管理能力など、多くが求められます。
だから、直売型で高い販売額を上げている農家さんは本当に能力の高い方達だと思います。
(今の私にはとてもまねが出来ない。汗)



なので私が直売所を利用する場合、現時点では基幹作物(稲やネギなど)の
繁忙期とぶつからないシーズンに大きな設備投資の掛からない作物を
出荷する事になるかと思います。


そして、既に長々書いてきましたが余談でもう一つ直売所に期待している事があります。

それは今後農地の集約が進んだ時(この話については近くめっこり書きます)、
例えば小規模水田経営から経営転換する際に、直売型園芸経営は受け皿の一つに
なるのではないかと考えています。

その点からも、もっと私も直売所をよく知り、もっと体験して行きたいと思います。


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担い手経営発展推進大会にて、澤浦さんの講演を聞く。

2012年01月04日 23:06

2012年も早4日目、既に今年の約1%が過ぎました。
・・・なんて言われると凄く焦るのは私だけでは無いはず。

今年も月日はあっという間とも言えるスピードで流れて行くでしょう。
一日、一日を大事に生きていきたいと思います。

さて、今年のお話を始める前に昨年体験したお話からご紹介。
PC200107.jpg
先月(昨年)、新潟県担い手経営発展推進大会なるものに参加してきました。

これは新潟県内の認定農業者、農業法人、市町村、農業委員会、
農業協同組合、農業共済組合、土地改良区、県関係機関・団体などが
あつまって、担い手の経営強化・拡充をしていこうぜ!って大会です。

まず最初は優良認定農業者(個人・法人・むらづくりの部)の表彰がありました。

水稲+養豚の経営から、耕畜連携・農産物のブランド化に取り組み
更に食肉販売~加工販売~レストラン経営へと発展させた事例。

大規模な水稲経営を行い、直播・農地の団地化などの効率化に取り組みながら
同時に米直売販路の拡大や、米粉を利用したパンの製造販売に取り組んでいる事例。

むらづくり部門では、12もの集落で地域協定を結び、地区をブロックに分けて
営農組合を設立することで水田の維持、耕作放棄地を活用したそばの採取などの
農業振興を行い、更に除雪などの地域住民への生活支援や都市農村交流の拡大
といった地域発展事例がありました。

受賞者の方々の経営概要や取り組みは、
当然ながらどれも素晴らしい内容でした・・・!


そして表彰式が終わると、
次は群馬県の農業法人「グリンリーフ株式会社」代表の澤浦さんの講演がありました。
P1020141.jpg
実は私、以前より澤浦さんの書籍「農業で利益を出し続ける7つのルール」を
付箋をペタペタ張りながら何度も読み返しておりました。
※とても勉強になる書籍です。農業関係の方にお勧めであります!

なので、実際に澤浦さんのお話が聞けるとあってこの講演を凄く楽しみにしていました。

講演の中では澤浦さんが若かりし頃にこんにゃく相場の大暴落で
農業経営が破綻しかけたこと、そこから加工事業を始めたこと、
その後有志の仲間と価格決定出来る野菜生産を始めたこと、
有機農業をとりいれたことなど、これまでの沿革を紹介してくれました。

また、書籍の中だけでは紹介しきれないちょっとしたエピソードなども
講演で紹介してくれて凄く充実した内容でした。


澤浦さんの講演の中で私が特に印象に残ったのは、
「お金がある時に始める事業には無駄な買い物がでる。
 お金がない時に始める事業には無駄がない。」 という言葉。

そして、「現在の円高と日本農業の置かれている状況」についてのお話。

日本は今、記録的な円高の中にいるにも関わらず
燃料や食料は決して安くなっていない。(むしろ小麦やチーズなどは値上げの傾向)
国際的にそれらの供給がひっ迫している中で、もしまた以前のような円安になったら?

今外国から農作物を仕入れている国内事業者の中には
為替リスクを考えて国内農業を見直し、繋がりを深めたいと思っている人が
少なくないんだそうです。農業者にとっては良い取引先と繋がるチャンスでもあるとのこと。

また、澤浦さんの農場では今、野菜残渣を液肥化・燃料化する取り組みや
太陽光パネルの設置により自社工場のエネルギーをまかなう取り組みなど
為替や金融、食料やエネルギー問題がどの様な状況になっても「食」を生産し続けられる
農場を目指していくというお話でした。
※このお話は澤浦さんのブログでも詳しく紹介されております。



更にその後、澤浦さんをアドバイザーに迎えて
新潟県の新進気鋭の若手農業者とのパネルディスカッションが行われました。

パネリストの農家さんの中にはお世話になっている先輩農家さん達もおり、
物凄く、このパネルトークも聞きたかったのですが・・・・・!!!!!

別件の予定が控えている事もあり、
この日は会場を途中退席させて頂きました・・・。無念。汗

素晴らしい農業者の方達の話が聞けて本当に充実した一日でした。
澤浦さん、そして先輩農業者の皆さま、ありがとうございました!


私も農業で食べて行く(十分な利益を出し続け、家族が幸せに暮らせる)には
もっともっと努力しなければいけないと、改めて感じました。

私はまだまだ農業が思うように行かず、常になにか課題にぶつかっています。
ですが、必ずや立派な農家になるべくコツコツと頑張っていきたいと思います。

2012年、昨年以上に頑張るぞ!!

三重から来た研修生、平田さん。

2011年12月23日 21:14

「新潟の奇跡」と私が勝手に呼んでいる先週の晴れ間に、
なんと三重から遥々新潟へ研修にやってきた漢(オトコ)がおりました。
PC130063.jpg
その方の名前は平田さん。

これから農業を生業にしようと決意し、今年会社を退職されたとのこと。
そして経営作物の候補としてネギの情報をネットで集めている時に、偶然このブログを
見つけて、新潟県弥彦村の石井農園まで研修に来てくれました。

石井農園には農園見学に訪れる人はちょこちょこおりましたが、
「研修させて」と言われたのは初めてでして。

ウチなんぞで研修して果たして満足して頂けるのだろうか!?
という不安があったのですが、この時期は農繁期という事もあり、
仕事は山ほどありまして。   ・・・正直、助っ人は超ありがたい!

そして12月13~15日(研修期間)のあいだ、とにかくネギを
抜いて抜いて抜きまくって頂きました!

平田さんは初めてのネギ収穫とは思えない抜きっぷりで、
バリバリ仕事をこなしてくれました。
※実は石井農園に来る前にも、多品種の野菜を栽培している滋賀県の農場へ
  研修に行かれていたそうです。 どうりで農作業が板についているわけです。


作業の合間(休憩中)の平田さん。
PC140066.jpg
さわやかさんであります!


そして平田さんにはネギの収穫以外にも、色んな作業を経験して頂きました。
PC130064.jpg
ネギの根葉切り、皮剥き、選別、テープ結束・・・etc。

調整作業を一通り経験して頂き、その後は市場への出荷を手伝って貰ったり、
早朝の市場にて競りの様子も見学していかれました。
PC150070.jpg
平田さんの前職は、水産関係の食品を扱う商社勤務。

なので築地などの魚市場に出向く事はしょっちゅうだったそうですが、
青果市場を見学するのは新鮮とのことでした。


そして作業の体験以外にも石井農園のあれこれを見学して頂きながら、
施設、設備、資材、技術(自分の経験してきたこと)など
自分の持っているネギ栽培に関わる情報を出来るだけお伝えさせて頂きました。

私自身もまだ半人前なので偉そうなことは言えませんが、
それらが少しでもお役立てばとても嬉しいです。
PC150078.jpg
ちなみに、平田さんは現在28歳で私と同い年なんですが、
私は農業を仕事にしてから同年代の人と一緒に働く機会が非常に稀でありました。
※基本、親父や近所のおっちゃん達と働いております。

なので、私にとっても平田さんが農園に来てくれたおかげで
なかなかできない、貴重な経験が出来ました。

会社勤めの時は当り前に感じていた同世代の同僚という存在は、
個人経営の農場では中々得難い存在であります。
しかしその存在は、目線が近い事もあってか互いに刺激を
与えあえる存在であると思います。

まだまだウチは農園規模も小さく、受けれ体制はガタガタでありますが
今後も農業体験や研修の受け入れが出来たらいいなと思います。


最後に、平田さんへ。
研修期間の間、作業を沢山手伝って頂き本当に助かりました。
改めて、ありがとうございました!

そして今後も情報交換していきましょう!

金沢出張、北陸ブロック農業青年会議へ。

2011年12月02日 23:26

先日、石川県は金沢へ日帰り出張して参りました。
(本当は一泊二日の旅程だったのですが、ネギ作業が忙しくて日帰り出張にしました。汗)

目的は「北陸ブロック農業青年会議」に参加する為であります。
PB100030.jpg
これは市区町村など地域ごとに存在する農業青年クラブ(4Hクラブ)が
農業プロジェクト、日々の農業経営などについて発表を行うものです。

今回の北陸ブロックでは、福井・石川・金沢・新潟の各県から
そのぞれの県代表が発表を行い、最優秀発表者は来年全国大会へと駒を進めます。
※去年参加した全国農業青年者会議の様子はこちら。



実は今回、私の所属する地域の青年農業者クラブ、そして私個人が新潟県の代表として
チーム(農業関連プロジェクト)発表、個人(農業・経営について)発表の担当になっておりまして。
PB100032.jpg
私どものチーム発表は、昨年某大手ホームセンターのK社さんと共同で行った、
お米と一緒に消費者と農家の絆も育てる「バケツ稲プロジェクト」。

個人発表は私の就農する迄の経緯、就農してからの取り組み、今後目指す農業について・・・
的な事を発表させて頂きました。

我々は新潟代表として金沢の地に送り込まれたのだから、
こりゃー越後の益荒男として意地を見せねばならんぜよだぎゃあーー!!
と、意気込んで発表に臨みました所・・・・・!



なんと・・・・








ド完敗でございました!

いやー、凄いっす、北陸農業青年。 
今夜はぐっすり眠れるぜってくらい完敗でございました。
PB100034.jpg
他県代表の皆様の発表はめちゃくちゃ良い勉強・刺激・励みになりました。

チーム発表では福井県の青年農業者クラブが
「ホウレンソウの生育予測システムの開発」で最優秀賞を受賞。
地道な基礎研究と試行錯誤の末に生み出された素晴らしいシステムでした・・・!

個人発表でも福井県の代表が最優秀賞を受賞。
厳しい経営を改善すべく、農業を続ける為に無農薬の米作りに挑み、
悪戦苦闘しながら一歩ずつ前進してきた奮闘の日々の記録。
思わず気持ちが引き込まれる発表でございました・・・!



さらに大会コンテンツとして、中小企業診断士・ITコーディネーターを
招いてのフェイスブックを経営にもっと活用しようぜって講演がありました。

WEB環境がいかに変化しているか、ソーシャルメディア(ユーザーが情報を発信して
形成して行くメディア)がいかに有用なツールであるかを学びました。

いやー、フェイスブックってやっぱ凄いモノなのですね!
私も一応利用してるんですが、実際は登録しただけで全然ちゃんと活用しておりません。
こりゃ農閑期になったらしっかり勉強して有効に活用せねばならんと思い知りました・・・!

そんなこんなで濃厚な時間を過ごせた金沢出張。
大会関係者の皆様、とても良い勉強をさせて頂きありがとうございましたー!


※作業の関係上私は日帰りの為に参加できませんでしたが、
  2日目は石川県を代表する農業法人「六星」さんの視察でした。
  ああ・・・・そのツアーにも行きたかったー!涙

若手農家の農場見学会。

2011年08月31日 22:47

私は農業青年クラブ(通称4Hクラブ)なるものに参加しています。

4Hクラブってのは主に県の農業改良普及センター(農業振興する県の機関)毎に
存在する団体でして、若手農家が集まって直売会やったり、農業研修をやったり、
農業に関連する課題研究をしたりしています。


私が参加しているのは新潟県の西蒲原地域の若手農業者で構成される
「なじら」ってクラブです。

でもって先日、そのなじらで年に一回行われる「メンバーの農場見学」を行ってきました。

何人かのメンバーの農場を皆で見学に行く企画なのですが、
他の農家さんの田畑や作業場を見に行くのは毎回とても刺激的で面白いのです。



まず、見学対象になっている月潟地域(県内有数の果樹産地)のメンバーが、
圃場見学に先だって会議室で地域の概要・産地の成り立ち・果樹の動向などを
スライドを用いて解説してくれました。
P8260013.jpg
このスライドは以前地域の学校やイベントでの講演に呼ばれた際に、
自分たちの地域や農業の事を説明する為に作ったそうです。

果樹分野はカラッキシの私にも凄く分かりやすくて、勉強になる内容でした!



そしてその後は実際に圃場へ。
P8260015.jpg
梨畑で作業や経営の話を聞かせて貰い・・・

もぎたての梨も頂きました。
P8260016.jpg
ジューシーーーーーィ! 
溢れる果汁がたまりませんな!

実際に育てている農家さんの話を聞きながら、
その場で収穫して食べる農作物ってのは何でこんなに旨いんでしょうかね。


そしてお次は、葡萄農家さんの畑に移動。
P8260026_20110827224848.jpg
こちらでも作業の話や経営の話を聞かせて頂きつつ・・・


食べごろの巨峰にしゃぶりつかせて頂きました。
P8260028.jpg
あまぁーーーーーーーい!!
濃厚な甘さと心地よい酸味のバランスが絶妙です!

※ちなみに、果物狩りへ行った際の豆知識を教えて頂いたのですが、
 果樹は樹の先端の枝になる実が甘くなるんだそうです。 なので、
 幹から一番離れた所で、なおかつ日当たりの良い場所になっている実を獲るのが
 美味しい実をとるポイントだそうです。


そして最後は稲作農家さんの作業場へ移動。
P8260025.jpg
現在稲刈りに向けて、新しい作業場を急ピッチで建設中でございました。
大工さんの金槌の音が響く中、農園の概要や稲作作業についてお話して頂きました。

この農家さんは地域の中核的な方で、年々近隣の方からの依頼で農園規模が大きくなっているとの事。 

この方は私よりもずっと農業経験のある先輩農家さんなのですが、大らかで優しく、
その上物凄く頼れる方でして、地域の方たちから農地をまかされるのも納得です。
やはり地域を支える農家になる為には、技術だけでなく人徳・人望が大事ですね。


いやー、心もお腹も充実の一日でした。
見学受け入れして下さった農家の皆様、ありがとうございました!



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栃木のネギ農家、大栗青果さんへ。

2011年08月15日 22:58

先日、お盆の少し前に奥さんの実家(埼玉)へ行ってきました。
かの有名な熊谷を有するだけあって、関東のアスファルトも中々の暑さでやんした!

そしてその道中、栃木のネギ農家・大栗青果さんを訪ねて参りました。
大栗青果さんは6haの稲作と合わせて、1.5haの畑でネギを周年栽培している農家さんです。
P8120028.jpg
作業場はとても広いのに、隅々まできっちり整理されている・・・!

こちら大栗青果の大栗さんは、私と同じく20代の若手農家さんで、他産業での勤めを
経たのちに就農した事や、就農時に新規作物としてネギを導入した事など共通点も多いのです。

更に、奥さんやお母さんの出身が新潟県という事もあって新潟に来られることも多く、
以前石井農園のネギ畑にも訪れてくれたことがあります。 

そして今回は、私がお伺いさせて頂きました。


同じネギ農家でも、揃えている機材や作業場の配置などはそれぞれ違います。
なので、他の農家さんの作業場を見学させて貰うと色んな発見があります。
P8120011.jpg
特にネギに関しては収穫後の調整作業(根・葉切り、選別、結束、箱詰)に
もっとも多くの労力が掛かるので、ネギ・人の導線など、効率的に動ける作業場であることが
仕事の成果(一時間当たりの生産箱数など)に現れるのです。
※大栗青果さんの作業場はとても勉強になりました!


また、大栗青果さんではセルトレイ育苗・機械定植のスタイルでネギ栽培を行っています。
P8120022-1.jpg
石井農園はチェーンポット育苗・ひっぱりくん定植のスタイル。

その他ネギ栽培には地床育苗~大苗定植の方法もあり、
育苗~定植のスタイルは主にこの3パターンに分類できると言われております。
※勿論、それぞれのスタイルには一長一短があります。

大栗さんとはお互いの育苗~定植作業についての情報交換もしました。
自分と違うスタイルのお話はとても新鮮です。

また、私の周辺地域ではセルトレイ育苗~機械定植を行っているネギ農家さんが居ないので、
実際に機械の動作をみて、農家さんのお話が聞けた事はとても貴重でした。

 


更に作業場では、未知の道具との出会いもありました・・・!
P8120016.jpg
これは「ガードマン」という除草剤散布時に動噴に接続するアタッチメントで、
作物に除草剤を掛けることなく畝間の雑草だけをきっちり除草できるという優れモノです。

※使用時は持ち上げて歩くのではなく、ひっぱって地面を滑らせながら使うので楽です。
  畝に合わせて壁の幅も調整できます。



そして大栗さんのご紹介で、近隣の先輩ネギ農家さんの畑なども見学させて頂きました。
P8120006.jpg
夏の暑さにも負けず活き活きとしたとても立派なネギです・・・!
葉の色艶も美しく、太さの揃いもバッチリ! 

紹介して頂いた方は20年以上のネギ栽培のキャリアを持つ方で、
肥料、防除(病気)、品種、周年栽培を行う為の播種・定植作業の栽培暦の他、
販路によってニーズが変るネギ規格や各管理作業のポイントなど
色んなお話を聞かせて頂きました。   超勉強になりました・・・!


凄く立派なネギ畑を目の当たりにして、改めて自分の未熟さを認識すると同時に、
早く皆さんの様に見事なネギを作れるようになりたい!と熱くなりました。

お忙しい中、半日以上も付き合って下さった大栗さんには改めて感謝感謝です。
栃木の皆様も本当にありがとうございました!

また情報交換などさせて頂けたら嬉しいです。
今後とも宜しくお願い致します・・・!


ネギ調整機械メーカーへ。

2011年07月05日 20:11

今日は群馬まで行ってきました。

目的は、皮むき機などネギの出荷調整機械の最大手である「マツモト」さんの見学です。
P7050077.jpg
ネギの規模を拡大するにあたり、徐々に設備投資も行っていきます。
その上で、直接メーカーさんで機械の詳しい話を伺いたかったのです。


今年導入を検討しているのが、ネギの根と葉を一度に切ってくれる機械です。
P7050069.jpg
その名は「きり子」。
実際にネギを切ってみたのですが、この子はいい仕事します・・・!


そして折角なのでと、皮むき機なども使わせて頂きました。
P7050072.jpg
これが面白い様にネギ皮が剥けるのなんのって。
写真は3方向から空気を送り込んで皮を剥く比較的新しいタイプの機械です。


そして、実は先月最新モデルが発売されたのです。

ノズルが回転しながら風を送ることで、更に飛躍的に皮がむき易くなったという最新型。
なんとワールド・ビジネス・サテライトでも特集をされていました。(写真無しですいません。汗)
※色んな企業の技術などを紹介する「匠の技」ってコーナーで紹介されました。

動作している様子を見ましたら、3馬力のコンプレッサー使用でも
従来の7~10馬力のコンプレッサーにも負けない皮剥けの良さ。 やべぇ、超欲しい。




マツモトさんでは機械を実演させて貰えただけでなく、
機械のポイントや作業の事などネギに関する様々なアドバイスを頂き
とっても勉強になりました。  ありがとうございました!

群馬まで行って、本当に良かったです。

2011サンクスフェア(農業機械・資材展示会)に行ってきました。

2011年07月02日 23:41

昨日、農協さんが主催する農業機械・資材の展示会「2011サンクスフェア」に行って参りました。
P7010023.jpg
新潟市産業振興センターが会場なのですが、クボタ・ヤンマー・イセキ・三菱など
主要なメーカーが揃って展示される毎年規模の大きな展示会です。

P7010029.jpg
アレ欲しい、コレ欲しいってのは沢山ありますが、銭はないので情報だけ集めております。


会場には人・人・人。
県内のあちこちからバスで参加される方々もおります。
P7010022.jpg


駐車場の一角では農機のフリーマーケットが開催中。
トラクタ(中古)一台500万円・・・ぶふぉっ!!
P7010025.jpg
フリマというフランクな言葉と500万円という価格のギャップがたまりませんな。


ちなみに、会場ではJAさんが勧める園芸品目として
「加工タマネギ」と「枝豆」のコーナーがありました。
P7010027.jpg

P7010026.jpg

畝立て・定植・収穫・脱さやなど、枝豆、タマネギに必要な機械も沢山展示されておりました。
P7010028.jpg
稲作中心の新潟県でも、昨今園芸を経営に取り入れた複合化が
法人・個人問わずに増えております。



とりあえず、来年は長ネギ専門のコーナーも作って頂きたい!

地下水位制御システム「FOEAS」

2011年06月17日 22:03

先日、農地整備を担当されている県職員の方から
このあたりの農地についてお話を聞かせて頂く機会がありました。
P6050088.jpg
するとなんとお隣の燕市に、全国的にみても先進的な土地改良技術を
取り入れた田んぼが存在する事をしりました。


さっそく現地視察。(少し前の写真なので稲も小さいです)
P6050099.jpg
数年前に、農地の集約化と区画の大規模化を行ったこの地域では
田んぼ一枚の広さが1ha(100M×100M)もあり、とっても広いです。


そして、この地域に導入された先進的な技術とは、
「FOEAS(フォアス)」という地下水位制御システムなんです。


このFOEASとは、暗渠の出口に特殊な弁を取り付けることで
地下水位を調節する事が出来きます。更に用水路と暗渠を繋ぐことで
「地下潅水」を行う事も可能なのです。今までの暗渠とは大きく違います。


つまり、地下水位を作物や作業に合わせて調整できることで、
今までできなかった作業の幅を広げたり(乾田直播など)、田んぼで園芸作物栽培に
挑戦できたりと田んぼを汎用的な農地として使えるようになる技術なのです。

※興味のある方は「農業 地下水 FOEAS」で検索を。システムの概要がでます。
※より詳細のメリットについては、「フォアス メリット」で検索を。
 PDF資料が出ます。



そして、なんといっても驚きなのが作物の収穫量の違い。

このシステムを取り入れた農地では、適切に地下水位を管理できる様になったことで
大豆の収獲量が300~400キロまで増えたんだとか。
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上記の数字は坪刈りによる推定収量なので、実際に大型機械で
ガシッョガシッョ収穫すればこぼれ穂が出てもうちょっと収量は減ると思います。

ですがこの地域の水田転作における大豆の収穫量は
確か10aあたり200キロ未満だったと思うので、確実に増収効果がある訳です。



FOEASすげー。

私としては、もしこのシステムを導入した農地を使えるならば
水田と園芸の複合経営において、田んぼで稲作ったり野菜作ったりと年によって
水田と畑の長所を活かし合うような輪作体系を組みたい所です。
P6050098.jpg
なぜならば一般に水田~園芸輪作では、
野菜作ってから米・・・野菜栽培で土が肥える。(キャベツとかは米の収量が上がるらしい)
米作ってから野菜・・・水田にすることで雑草の種や病原菌が死滅する。
と、言われておるからであります。
 
ただし、水田・園芸輪作をする為には「水持ちが良く」「水はけも良い」という
水環境に優れた水田である必要があります。(矛盾するようにも聞こえますが。汗)
なのでFOEASの様なシステムが必要になります。



いっそ、全部の農地でFOEAS導入出来れば最高なのですが、
当然大がかりな土木工事にはそれなりの予算が掛かります。
・・・10aあたり130万だったかな・・・ぐふぉっ!

大体は国(もしくは県?市町村?それとも両方?)が9割、
土地を持つ農家が1割ほど工事費を負担するらしいのですが
現在は自治体も農家も、皆お金に余裕がありません・・・汗

※お金の問題だけでなく、農地の整理・集約化にともなう
 土地の移動で揉めるので話が進まないって面もあります。
 



そこで私は思うのですよ。
(ここからはあくまで私がふと思った個人的な意見です。
 深い思慮や想いがある訳ではないので、かるく流して下さいね。)

現在日本の農政は稲作における戸別保障制度などに多くの予算を割いております。
これらの制度・もしくは日本の農政の多くは「水田」にぶら下がり、もしくは
振り回されてきたように思います。

ならばいっそのこと、「水田」という概念(地目)をなくしたらどうだと思います。

戸別保障につかってる財源で水田の農地改良をどんどん行って、
なんでも育てられる汎用的な農地、効率的な栽培が出来る集約的農地を作る。
そのかわり、水田へ給付されていた補助は返上。

田でもあり畑でもある、なんでも育てられる「汎用的な農地」で、
米だろうが野菜だろうが経営のなりたつように栽培していく。。。的な。


もちろん、それはそれで問題だらけなのは分かっております。
仮に大豆が10a400キロ採れようが、今の価格ではよっぽど良い取引先
でも見つけない限り補助なしではやってけませんしね。

ですがきっと現行の補助と引き換えに土地改良を希望する農家もいるでしょうし、
畑作農家から見たら、自分達と同じ作物を作っているのに
地目が田んぼってだけで優遇される事を理不尽に思っている人もいるはず。

・・・うん・・・まぁ、なんかまとまらなくなってきました。汗

ただ、県職員の方が言っていた、
「これからは、田んぼで米を育てることだけを考えていてはいけない。」
って話はふむふむと思いました。

とにもかくにも、FOEASには凄い可能性がある!ってはなしです。       

稲生育研修会にて、長1719と出会う。

2011年06月09日 22:29

このようにどーんと看板の立っている田んぼがちょこちょこ存在します。
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これは展示圃と言いまして、農協さんや普及所(農業指導する県職員さん)の方々が
地域ごとに設定するもので(田んぼの持ち主さんにお願いして看板を立てる)、
定期的に生育調査して看板に草丈、茎数、、葉数、葉色などを書き込んでいきます。

看板のデータを今後の管理の指標にしていこうっつーわけです。
※私も自分の田んぼでやってます


そんなわけで、この圃場を舞台に農協・普及所さん主催の稲作管理勉強会なども行われます。
先日行われた勉強会に私も参加してきたのですが、そこで「ある凄い稲」の存在を知りました。

その名は「長1719」。
P6030075.jpg
展示圃の中に、一本だけ植わっています。
名前の由来は確か長岡試験場で1719番目に誕生した品種・・・だったかな?
(記憶が怪しい。汗)

この稲は何が凄いかと言いますと、
コシヒカリの穂肥の時期をピタリと当てるのだそうです!

稲の穂肥とは、7月頃に実(米)を付ける為に必要な栄養を与える作業なのですが、
肥料を与えるタイミングを見極めるのが難しく、この作業はお米の
品質・収量に影響を与えるのでとっても神経を使う作業なのです。

=うんちくタイム==============================
植物は最初葉っぱや茎を作る「栄養成長」を行い、ある程度の段階から
花や種子を作る為の「生殖成長」へと生育ステージを切り替えていきます。
※トマトなんかは栄養・生殖成長と同時に行います(植物体がデカくなりながら実も付ける)。

米の場合も同様で、この生育ステージの切り替わるタイミングを見計らって
穂肥を与える必要があります。 

肥料を与えるタイミングが早過ぎると、茎が長く延び過ぎて
後々倒伏(稲が倒れる事、稲穂が地面に着くと米の品質が下がる危険あり)
する可能性があります。

また、タイミングが遅くなれば米の充実不足となり品質・収量も下がります。
=====================================

なので米農家としては、出来る限りこのタイミングを見極めてやろうってんで
7月になると稲の茎を剥き剥きしてステージ切り替えの証である稲穂の赤ちゃんを探します。
※幼穂探しのようすはこちら


この作業、メンドくさいじゃないですか。
せっかく剥き剥きしたのに「穂、まだありませんでした」って時のガッカリ感・・・。


そこでこの「長1719」の登場です!
※やっと話が戻ってきました。

長1719は極早生(実の付きが早い)品種でして、
コシヒカリと一緒に育てると先に穂が出てきます。

なんと・・・長1719の出穂(茎から穂が出てくること)タイミングが、
コシヒカリの幼穂発生(生殖成長への切り替えタイミング)にドンピシャなんだとか!
つまりメンドクサイ剥き剥き作業が不要に!


この大発見は偶然見つかったもので、何回かコシヒカリと長1719を育てているうちに
「あれ・・・これタイミング一緒じゃね!?」ってな具合に気付いたんだそうです。


話を聞いてこれは便利だー!と思ったのですが、
まだ種がそんなにないので苗を手に入れる事が出来ませんでした。

なので今年は試験穂の長1719を観察させて貰い、
無事に実をつけたら来年種籾として分けて貰おうと目論んでおります!

今後、長1719とコシヒカリの成長の様子(出穂の頃)もブログでお届けしたいと思います。


【長1719要注意事項】
①新潟県の育成品種のため、新潟県外へは門外不出。
②出穂・登熟が周りの稲より早い為、ほっとくとスズメに一斉につつかれて米が残らない。
 ※その為、コシヒカリと一緒に植えても刈取時に混ざる事が無いんだとか。
  逆に種籾が採りたい時は穂に鳥除けの網を掛ける必要あり!



越冬春ネギを見学に。

2011年04月25日 20:28

先日、新潟市の西区にある砂丘地域に行ってきました。
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この地域は水はけの良い地質を活かした新潟県内有数の園芸地帯です。

この時期はスイカ・タバコ・スイートコーンなどの苗を植える為の
マルチやトンネルが張られた畑が一面に広がり、
太陽の光を反射してキラキラ光っておりました。

で、私が何しにやってきたかといいますと・・・


お世話になっている先輩ネギ農家さんの元に春ネギのお話を聞きに参ったのです!
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※去年に伺った時のブログはこちら。 こちら畑の去年の様子も見れます。


ネギ栽培の規模拡大を行う上で求められてくるのは、
機械の稼働率を上げつつ農繁期(収穫期)を分散させる為の【周年化】であります。

現在石井農園では、8月下旬から12月半ばまでネギの出荷を行っておりますが
そこに越冬ネギの4~5月、初夏取りの7~8月収穫も加えて
シーズンの拡大を図りたいと目論んでおります。


しかしながら・・・・!!!

私の農地では吹雪が舞い、雪が積り、その雪解け水がたまる転作田。
ネギの越冬には結構過酷な条件であります。

去年、試験的に収穫せず畑に残して冬を越させたネギ達は
結構厳しい状態で春を迎えました。汗  ※これについては後日アップ予定。


それに引き換え、先輩農家さんの畑では新潟の冬を越えたとは思えない位
キレイに葉っぱを揃えたネギ達が畑に並んでおりました。
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太さも見事です。
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越冬における品種選定や管理の仕方など、改めてご指導して頂きました。
うーむ、奥が深い。


別の畑では既に今年発芽したネギ達が植えられておりました。
P4150083-1.jpg

越冬ネギとは別に、夏~秋収穫ネギの育苗や管理方法などの
情報交換(今回も殆ど教えて貰うばかり。すいません。汗)させて頂きました。 
本当に感謝感謝です。

P4150084-1.jpg
私も今年、「羽緑一本太」という越冬栽培に特化したネギ(翌年つぼみがでにくい)を
導入し改めて越冬ネギの試験を行う予定です。

農業の場合、作物の生育試験が一年に一回しか出来ない場合も多く
もどかしさを感じますが、時間を掛けてリスクを抑えている事を肝に銘じながら
着実に試験を重ねたいと思います。



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弾丸暗渠のやり方を学ぶ。

2011年04月03日 22:49

4月4日・4月22日、NHK教育の高校講座(家庭総合)にて、石井農園がちょこっと登場します。テーマは「自分らしい人生ってなに?」。自分の仕事について、私も少しお話させて頂きました。 お時間ございましたら、是非是非ご覧頂下さいませ。  ◎ブログの応援、何卒宜しくお願いしますー! → ブログランキング現在の順位は?


私は一昨年~去年と、水田を畑として利用して野菜を作ってきた訳ですが、
度々畑に水が溜まって痛い目を見てきました。 ※ほんの一例。

田んぼを畑として使う(稲⇒野菜)為には、
「水を溜める為の田んぼ」として成り立っている土壌構造を、
「水はけが良く空気を通す畑」に改良していかなければなりません。

物理性の観点からいえば、「水の存在」が土の状態を左右し、
作業のタイミングや作業に要する手間にも大きく影響を与えてきます。
農業は、水との付き合い方が非常に大事です。


そこで今年、我が畑(転作田)の状態を改善すべく、
「弾丸暗渠(だんがんあんきょ)」なる技術を近所の農業法人さんへ学びに行きました。

弾丸暗渠とは、田畑の土中に下水管の様な穴を作ることで
土中の水を排出し、土を乾きやすくする技術です。


弾丸暗渠にはこの様な機械を使います。
P3300015-1.jpg

トラクターの後ろに付けた大きな爪の様な機械の先には
鎖と、分銅のような円錐形の金属が付いています。
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この爪を土中に突き刺し、分銅をひっぱることで
土の中に排水管の役割を果たす空間を作っていくのです。
P3300017-1.jpg


地表部からではただの割れ目ですが、
地下にはずいーーーっと穴が出来ているはず。
P3300019-1.jpg
その穴を水が流れて行く訳です。


この様にトラクターで田畑の中に弾丸暗渠を施して行くのですが、
大事なポイントとして、「田んぼの枠に対して斜めに暗渠を通す」事が大事です。
P3300020-1.jpg


一方向が終わったら、次は対角線に暗渠を走らせます。
P3300025-1.jpg
なぜ、田畑の枠に対して真っすぐでなく斜めに暗渠を掘るのかと言いますと、
真っすぐに弾丸暗渠を施した場合、その後の作業時にトラクターなどの重たい機械が
穴に沿って土上を走ると折角の暗渠が埋まってしまうのです。

なので、暗渠を斜めに引くことで真っすぐ走る機械との
接触個所を極力少なくし、暗渠の効果を長持ちさせる狙いがあります。

※もう一つ弾丸暗渠の大事なポイントで、弾丸暗渠の途中~もしくは出口を
 排水路に直結させる必要があります。でないと、水の逃げ場が無くって
 暗渠の効果が発揮されませんので。



いやー、ネットや本で技術を学んではいたのですが、
やはり実際に説明を聞きながら直に作業を見ると理解度が全然違います。
これで今度自分で作業を行う時も安心です。

作業を見学させていただき、ありがとうございましたー!


※ちなみに、私の田畑に弾丸暗渠を行う機械は、
 農協さんから共有機をレンタルさせて頂きます。 感謝!




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県央地域農業研修会。ってか農総研すげえっす。

2011年03月23日 23:00

ブログにアップしようと思いつつ、下書きのまま月日が流れてしまいました。 こんな感じのストックが沢山あります。 ちゃんと整理してアップせねば・・・。  ◎ブログの応援、何卒宜しくお願いしますー! → ブログランキング現在の順位は?


先日(先月)、県央地域米ブランド力強化リーダー研修会なるものに参加してきました。
P2180059.jpg
※県央地域ってのは、新潟県の中央部・越後平野の真ん中へんの事です。


研修の主な内容は、去年の猛暑によるお米の品質低下を踏まえ、
土づくり(地力増進や深く耕す事)をしっかりする・生育調節(水管理)を適切に・
生育診断に基づいて適切な肥料を与ましょう・・・的な稲の栽培技術にかんするモノです。
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それはそれで凄く勉強になったのですが、
それ以上に私の心を鷲掴んで離さなかったのが・・・・・・

新潟県農業総合研究所(農総研)の所長さんのお話です!

「これからの新潟米の進む方向」という題で講演をして頂いたのですが、
まず最初に、農総研がどんな研究をしてきたかという事から教えて下さりました。
その話が始まるやいなや、私はスグに興奮させられました。

・新潟米の生産体質強化・・・高品質・安定生産技術の開発など。
・複合経営化・・・・・・・・施設栽培における省エネ技術など。
・食品産業振興・・・・・・・超高圧利用による食の高付加価値化など。
・環境保全型農業・・・・・・有機栽培技術の体系化など。
・中山間地対応・・・・・・・中山間地における園芸生産技術など。
                            ・・・・etc。

これらの具体的な研究実例を聞いて、もう「農総研すげー」しか出ませんでした。
新潟県ってこんなこと研究してるんだ!!って驚きが沢山ありました。

本題の新潟米の今後については、
先述した栽培技術の話に加えて食味や品質基準のガイドラインを作っていく事、
そして、「温暖化に対応したコシヒカリを超える新品種の開発」を行っていく事・・・!

この新品種のコンセプトは、
コシヒカリを超える良食味・高品質で晩生品種(収穫が遅い)である事だそうです。
それによって、収穫の早いこしいぶき、中間のコシヒカリ、晩生の新品種と、
作業の体系も組み易くなります。


米の品種改良については日本中で熾烈な研究が行われており、近年では
山形の「つや姫」や、北海道の「ゆめぴりか」など、打倒新潟!打倒コシヒカリ!
を目標に各県が有望な新品種を市場に投入してきました。

しかし、新潟だって守りに徹している訳ではないのです。

既に開発は数年前から始まっており、研究開発予定期間を見る限りでは
そう遠くない未来に新潟の新品種も世に出る事になるかも知れない・・・です。

新品種を石井農園の田んぼで作る日が、今から凄く楽しみです。



※ちなみに、農総研の研究成果についてはホームページで公開されております。
 研究成果をクリックすると、各作物の栽培技術・流通・加工など様々な研究が
 見れますよ。 凄く為になるので、必見です! 

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神谷生産組合にて。

2011年03月19日 22:17

新潟市内では仙台や福島ナンバーの車を多く見かけるようになりました。 是非、新潟でゆっくりと心と体を休めて頂きたいと思います。 被災地の一日も早い復興を願います。  ◎ブログの応援、何卒宜しくお願いしますー! → ブログランキング現在の順位は?


先日、長岡の農業法人「神谷生産組合」さんへ行ってきました。
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神谷生産組合は農業法人として新潟県内でもトップクラスの歴史があり、
現在の耕作面積は約60ヘクタール。

作物は米を中心としながら、大豆・アスパラ・メロン・トマト・きゅうり・
オータムポエム・・・更にお餅や味噌の加工も行っております。

県内でも有名な農業法人で、更にこちらには4Hクラブで知り合った先輩も
勤務しており、是非一度見学に伺いたいと兼ねてから思っていたのです。


写真はハウスに積み上げられた育苗箱(苗を育てる箱)。
P3170055.jpg
神谷生産組合では育苗箱20000枚程度の苗を生産する事が出来るとのこと。
凄い数です・・・!

その他にも事務所、加工場、作物を育てているハウス、農機などを見学させて頂き、
神谷生産組合の現在の体制や今後のビジョン、私が今後農業をしていく上での
アドバイスなどを頂きました。


神谷生産組合では自社の商品(農作物・加工品)を個人の顧客へ販売しており、
その販売を支える活動として、自社商品のブランディング(商標登録の取得や
独自パッケージなど)を積極的に行っておりました。

更に、自社をブランディングして行く上で「対消費者」だけでなく
「対農業界」においても会社の存在・魅力を伝える大事さを教えて頂きました。

神谷生産組合では研究団体と連携し、先進的なシステムや農業機械を
試験的に運用しながらデータ収集を行っています。
当然、その恩恵としていち早く世に出る前の技術を活用する事が出来ます。

それら研究機関からの話が集まってくるのも、やはり自社の価値・存在を
対農業界にしっかり発信することで生まれてきた効果だと思います。


また、私が今後農地規模の拡大を望むのであれば
積極的に自分(農場名)を地域にアピールする事が大事とアドバイスを頂きました。

農業の過渡期である今こそ、流動化する農地をしっかり確保しないと
(一度どこかに農地を借りられててからでは)今後の規模拡大が難しくなるからです。



そして最後に、神谷生産組合の今後のビジョンを教えて頂きました。
それは、幾つかの園芸品目を縮小し、より「稲作」に特化して行くというものです。

近年では、米価の下落や減反率の上昇により、その結果
園芸を取り入れた複合経営化を推進する農業者が多いです。

しかし神谷生産組合では経営を稲作に特化することで、
生産体制の強化~消費者への直接販売を一層強化し、更に
お米の可能性を広げる新たな取り組み(企業秘密)を進めていくとの事。

聞いててワクワクしました・・・!

神谷生産組合は歴史のある農業法人ですが、
取り組んでいる事や組織の姿勢は常に「最先端」だと感じました。

私も、何年農業を続けようとも、常に先へ先へという気持ちを
持ち続ける農業者でいたいと思いました。


お話を聞かせてくれた社長を始め、忙しい中にも関わらず
社内を見学させて下さった皆さま、ありがとうございました!

そして今回見学の調整をしれくれた白井さん(4Hクラブの先輩です)。
本当にありがとうございましたー!
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※本人の希望で、写真はセクシーポーズ。


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そしてもう一つ。

現在、神谷生産組合のハウスではオータムポエム(アスパラ菜)が採れています。
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見学にお伺いしたときに白井さんがオータムポエムを収穫していたんですが、
その野菜は福島から新潟へ避難してきた被災者の方たちへ届けるとの事でした。

私も少し頂いて食べさせて貰ったのですが、本当に美味しかったです。
福島から来た方たちにもきっと喜んで頂けたと思います。

私も被災地の為に、自分に出来る支援をしていきたいと思います。

西蒲農業を語る会、テーマは「農と観光」。

2011年02月25日 23:00

来週は農業関連の研修会・イベントなどに参加する為、一週間東京へ出張です。 まだ幼い野菜苗達と離れるのが寂しいです。  ◎ブログの応援、何卒宜しくお願いしますー! → ブログランキング現在の順位は?


先日、「西蒲原農業を語る会」に参加してきました。
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これは年に一回、西蒲原地域(旧西蒲原郡・現新潟市西蒲区)の農業について
農協・普及所・役所(産業・観光課)・指導農業士・青年農業士・4HC・
生活アドバイザーなど様々な農関連の人が集まって意見交換するものです。

今年のテーマは「農の魅力発信で、消費者・地域との連携を」だったのですが
基本的には農業と観光について意見が集約したと思います。
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基調講演では株式会社いせんの井口社長から農と観光の連携についてのお話がありました。

井口さんは湯沢で「HATAGO井仙」というお宿を経営しており、
湯沢だけの一地域ではなく周辺の3県7市町村で連携して「雪国観光圏」という
広域の枠を作って地域ブランドの発信や観光・産業の活性化を行っている方です。

その講演の中では、
・旅館は地域のショールームである。
 地域にブランド(魅力)がないと旅館業は成り立たない。
・自分達の魅力・地域のブランド価値を行政にばかり(観光振興)
 任せていてはいけない。
       ・・・etc、観光について考えさせられる事が多かったです。


その中でも農について触れた部分は特に印象に残りました。

地域の魅力として、その土地の食物や景観を担保している農業は
観光産業と切っても切れない縁にあり、もっと農と観光の連携は必要。

しかし、観光と農を結び付ける際に安易な体験型農業だけではいけない。

体験型農業の場合、顧客に満足して貰うサービス(農作業など)の提供、
顧客フォローするスタッフの確保(もしくは農家の時間確保)、
それらを継続していける仕組み(料金設定・顧客確保)など、
事業を確立させるための課題は沢山あって、
10のモデルのうち成功するのは1程度だと思っていた方がいいとのこと。

ただし、それを悲観的にとらえるのではなく、リスクを把握し
その為の投資資金と経営の体力をつけて挑む事が大事。



また、農と地域・観光との連携(他産業との連携)の際に、
「どちらが主導権を持つか?」ついても印象に残るお話がありました。

主導権を握るのは「顧客(もしくは金)の流れを持っている方」とのこと。

つまり、
旅館が自身のリピーターに、また来館して貰う・更に満足して貰う為に新しい
サービス(農作業体験など)を付けたいと思う場合は旅館がサービスの枠を作って
農家と連携していけばよいのです。

逆に、自分の農作物を買ってくれるお客さん達ともっと絆を深めたい、
田畑や農園でおもてなししたいと思う農家は、自らサービスの枠を作り
宿泊の部分などを旅館に打診して行くことで連携をはかれば良いのです。
(農作業・収穫体験などをしてもらい、その食材をお宿で料理してもらう・・・とか。)


一見すれば、当り前な事を言っているように聞こえると思います。

しかし、現在農業を観光資源とした旅行プランを色んな旅行会社が企画していますが
その中で本当に継続できる内容のサービスは意外と少ないとも聞きます。
※農家側の負担が大きい。

その場合、後者(農家が連携の枠を作り、サービスをプランニングする)は
いわば農家が旅行代理店になることで継続できるサービスを産み易くなるのではと思います。


農家(私)にとっても自分が観光や飲食業などの他産業と連携することで
地域のサービスに付加価値を付ける事ができて、地域活性の媒介になれたなら、
それは凄く幸せな事だと思います。


前述したように、こういった取組みに挑戦するには資金と体力が必要です。

私はまだまだ吹けば飛ぶような経営でアグレッシブな取り組みができませんが、
弥彦村はのどかな農村風景とゆっくりくつろげる温泉街を有する田舎です。

是非いつか自分のお米や野菜を食べているお客さんを農園・弥彦にお呼びして、
農作業や地域(神社や弥彦山とか)の散策などをして貰い、
もっと弥彦村と石井農園を好きになって貰える取り組みをしたいと思います。




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農業経営ステップアップ研修会。

2011年02月09日 22:16

明日はいよいよ、新潟県内の若手農家が集まるウィンターカップ! 発表でヘマしないか今からガクブルですが、志を同じくする若手農業者との交流を精一杯有意義に楽しんできます!  ◎ブログの応援、何卒宜しくお願いしますー! → ブログランキング現在の順位は?


先日、普及所主催の「農業経営ステップアップ研修会」に参加してきました。
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これは昨今の米情勢が厳しい中、6次産業化の取り組みや園芸などを取り入れた
複合化経営の導入などで経営体質を強化していこう!って研修です。


はじめに普及所から新潟米の販売状況、価格推移、戸別所得補償などの農政について。
そして、米を主体とした農業経営の発展方向といったガイダンス。

その後講師のホシノ・アグリコミュニケーション研究所の星野さんから、
(※新潟市生まれで新潟県の普及員、専門技術員をされたあと独立し
  現在は全国で講演、コンサルタント活動をされている方です。)
全国の6次化の事例やその経営体の特徴を紹介して頂き、

最後にこの地域で6次化・複合化を実践している農家の方達の
リレートークといった流れで研修が進みました。
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そもそもの6次産業化とは、農産物生産の「1次産業」だけでなく、
食品加工の「2次産業」、流通・販売・サービスの「3次産業」まで生産者がかかわることで
1~2~3の足し算(もしくは掛け算)で「6次産業」と呼ばれます。

6次化により、加工賃や流通マージンなどを農業者が得る事が出来るメリットが生まれます。


研修の中では6次化は大きく4つのタイプに分かれると学びました。
A・・・農家が栽培~加工~販売までの全てを行う。
B・・・農家は栽培した作物を加工業者で製品にして貰い、販売は自分で行う。
C・・・農家は栽培した作物を業者に委託して加工~販売をして貰う。
D・・・農家が栽培~加工まで行い、販売を商店に任せる。

※一部農商工連携な気もするけど、その定義は確立されたものではないので割愛。

各タイプそれぞれに収益性の高さやリスクなどのメリットデメリットがあり、
どのタイプを選ぶかは自分の経営に照らし合わせて最もバランスの良いものを
選ぶ必要があります。


研修では全国の農業者の事例をこれらのタイプに分けて解説して頂いただけでなく、
マーケティングや六次化を目指す際の心構えなど非常に勉強になりました。

講師の先生や事例紹介の農家さん、普及所の皆さまありがとうございました・・・!





・・・・ここからは、少し話がそれますが最近私が気になっている事を追記します。



最近六次産業化や農商工連携等を国や県も推進しており、
そこかしこで見聞きするようになってきました。

その一方で、農協や市場等既存の流通を担ってきた組織・仕組みは
今後どの様に変化して行くのかが私は凄く気になっております。

農家の六次化や農商工連携は、すなわち既存の流通の仕組みから
脱却する事を差していると思います。
(もちろん経営の全てを既存の流通から脱却することは簡単では無いですが。汗)


市場外流通(市場を通さない販売)の拡大、
農協の弱体化~更には金融・保険分野の分離検討などなど、
既存流通・組織にとっては厳しい状況が続いています。

しかし当然、市場や農協もこの状況を打破し組織を存続させる為に、
どんどん新しい手段を打ってくると思うのです。


全農(農協)が米の輸出事業を成長させるべく商社の丸紅と提携したり、
自前の野菜のカットセンターを設立する市場がでたり(野菜を市場が買い取る)と、
ちょこちょこ今までにはなかった取り組みを耳にするようになってきました。

昔から農業の世界は、流通の選択肢が少なく競争原理が
働いてこなかったと聞きます。でも今は違います。

販路や流通が多様化してきた今、既存の流通も自からを選んで貰う為の
取り組み積極的に行い、利用者に選ばれる必要があると思うのです。


願わくば、既存の流通も魅力あるサービス・システムを新たに生み出すことで
多くの農家により自由な経営の選択が生まれるといいなと思います。

そうなればきっと、農家も流通も農関連業者も消費者も含めた皆にとって、
今よりもっと農業が良くなるハズ。

いつか、流通関係や農協の研修会にも参加してみたいな。

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